2017年03月07日
ブランディングはWHYからはじめよ
私たちは、とある商品・サービスについて、プレゼンテーションしようとする時、特長、機能をついつい説明しがちです。
多くの方が心あたりあるのではないでしょうか?
熱狂的なファンを多くもつApple社の故スティーブ・ジョブス氏は、
プレゼンの達人といわれる方の一人ですが、彼はまず商品の説明から入りませんでした。
商品の説明で、「人の心を動かす」ことはできないと知っていたからです。
米国のコンサルタント、サイモン・シネック氏は、
著者『Whyからはじめよ!』でWHY → HOW → WHAT の順番でストーリーを伝えることで、共感を生み出し、行動を促すと述べています。
【 WHY 】 なぜこの事業をしているかの理由。大義や信念、理想。
【 HOW 】 そのために行っている独自の方法。
【 WHAT 】結果として生まれる製品やサービス。
スティーブ・ジョブス氏もまず、想い、情熱、大義を伝え、
人の心をぐっと寄せる感情に訴求し、共感、共鳴を湧き起こすことからはじめました。
アップルを例にすると
【 WHY 】
Think Different!精神。
「我々のすることはすべて 世界を変えるという信念で行なっています」
「違う考え方に価値があると信じています」
【 HOW 】
その信念のもと、想いを形にしていく工程でこだわったのは、
美しいデザインであること、シンプルな操作性であること。
【 WHAT 】
その結果、生まれたのが画期的な製品、iPhone, iPadなんだ。
私たちの事業においても、これに基づいたストーリーはあるはずです。
「なぜ、我々がこの商品を作らなければならないのか」
「つくる過程で数十回も、数百回も大きな壁が立ちはだかったが、
それでも自分たちがやらなければという強い想いでようやく辿り着くことができた」
現在、多く方が自社の商品、サービスの紹介、説明(WHAT)からはじめますが、聞く側の温度感は、WHYからはじめた場合とは大きく異なります。
かつての自分自身がそうでしたが、WHYからはじめたときに
案件成約率ががらっと変わり、目からウロコの体験をしたことが何度もあります。
言葉で伝えるときも、
文字で伝えるときも、
映像で伝えるときも、
WHYからはじめることで、
値段、特長だけでない価値・物語が、
相手の心に刻まれます。
ブランドの語源は、もともと牛に焼き印をつけて、
自分の牛だとすぐに判別できるようにしたちところからはじまっています。
あなたのお客様の心にも、きちんとあなたの商品、価値を届け、
心に刻むようなストーリーを発信するところからはじめてみてはいかがですか。
株式会社イメージ・ジャパン 代表取締役 隈部周作